リップクリームをネットショップで直接販売したい

2016.03.12

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いいものを少しでも安く届けたい。流通させるにはそこに経費がかかってきます。配送費用・人件費・店舗での管理の仕方も気になります。世の中の商品のほとんどは人件費の割合が一番大きいと思うのです。商品を右から左に流すことで利ざやが生まれ、その分は商品価格に上乗せされています。

私は以前から、良心的な生産者から直接購入したいと考えるタイプでした。生産者の手間暇や商品にかける思いを知ることによって、その商品の本当の良さがわかると思うのです。手間暇・心を尽くした生産者に正当な利益が入る社会であって欲しいと思うのです。

話は変わりますが、気に入って購入している美味しいメロンがありました。ネットショップで購入していたのですが、ある時、仕事で近くに行ったのでご連絡してお邪魔させてもらいました。ビニールハウスの中を実際に見てこんなに手間暇かけて大切に育てているんだーと感動したものです。そこでは苗一本からメロン1個しか作らない。苗の他のメロンの実は小さなうちにとってしまい、全ての栄養を1つの実に入れるためだそうです。そして、ビニールハウスの中でもここは陽が当たりすぎる・ここは水が溜まりやすい、など問題となることを丁寧に除き毎日大切に育てていらっしゃいました。

あとで知ったのですが、そのメロン農家は流通にも卸していたそうです。はっきりとはおっしゃらなかったものの、ハウスの中でも特別良くできた特級品をネットでの直販売、それ以外のもので美味しくできたものをスーパーなどに卸しているのだと理解しました。

自分が直接販売するお客様に喜んで欲しいと思うのが人情だと思います。そして直販売されていたからこそ、高品質なものをリーズナブルな価格で購入できることを知り、美味しさにより感謝できるようになりました。このメロン農家のように手間暇かけた商品製品を適正価格で大切に販売したいと思うのです。

化粧品の原料価格それ自体、一般的に安いことは割と知られている事実です。

では、なぜ化粧品の値段はあんなに高いのでしょうか?

考えられることは、(容器・デザイン・パッキング・流通販売人件費・広告費・有名ブランド会社社員のお給料などなど)と言えるのではないでしょうか。

例えばデパートで化粧品を買った時、時間をかけて商品説明をしてくださって綺麗な袋に入れてくれます。そこでは販売員の時給も発生していますし、そもそもデパートへの出店費用は月額いくらかかっているか。それ以前に開発部署があって試作を繰り返し、製造までの人件費もかかっているはずです。

こんな風に考えていくと、私たちは何に対してお金を払っているのかが理解できます。化粧品を安く仕上げる方法もあります。私は3つあると考えています。

ひとつめは素材費用をぐっと下げること。使用成分を安価なものにして製造することはいくらでも可能です。安価なケミカルなものを使用すれば安く大量に製造することができます。購入時には成分を詳しく知らずに、つけ心地で良し悪しを決める人が多いようです。成分は全く違っても、ある程度、使用感を整えることは可能です。容器もピンキリです。たとえばリップクリームでよく見かける出回っているタイプの容器であれば、海外製造のものは本当に安いです。

ふたつめには大量生産するということにより、単価を下げることができます。千個単位での製造と十万個単位での製造では、当然製造数が多いほど、ひとつあたりの単価が下がるというわけです。ですが、問題もあります。大量に作れば作るほど販売も管理も大変です。そのため、販売網がしっかりある会社が強いと言えるでしょう。また腐敗などの不良品を防ぐために防腐剤を入れるなどの対応も必要となります。

さいごに人件費のカットです。製造→化粧品会社→卸し問屋→販売会社→各店舗   このような(→)が少なければ少ないほど人件費も輸送費も抑えられます。各会社でまだまだ工夫する余地があるのではないでしょうか。私はネットショップでの直接販売でこの矢印をやっつけたつもりです。

リップクリームは自分で調べて手作りすることも可能です。手作りでより良い配合を研究していくのも楽しみのひとつです。それが面倒な人は、自分に合う内容成分で見た目も気に入っているものがあればそれを購入するとの選択もあります。

いずれにせよ、自分が何にお金を払ったのか、を理解納得したいものです。

当社beesgloss(ビーズグロス)のスクワージュリップは、内容成分容器にこだわりました。成分は全てわかりやすく表記し、HP上で理解していただけるようにしました。約10年、試行錯誤作り続けた中で一番いいと思える材料と配合で作りました。使用原料は店長が選び、お願いしたレシピ配合で厳密な衛生管理の中、製造いただいています。容器にもとことんこだわりました。

原価を心配され(こだわるのは容器か中身かどちらかにしませんか?)とご提案いただいたこともあります。中身が良いものを作りたいのなら容器にそこまでこだわらなくてもいいのでは、とのご親切な思いからです。ぐらっと心が揺らぎましたが、私自身が“お気に入りの容器でリップを使いたい”の思いを抑えられず、貫いてしまいました。シンプルで機能的、手に持った時の特別な思いがあり、どうしても止められませんでした。

角形でシャープなシンプルデザインは、化粧品か薬用のなにか、といったオーラを消し、まるで IT機器の一部のようにデスク上にあっても違和感なくオフィス内でお使いいただけます。ヌリヌリする所作が女性っぽくて嫌だという男性に、むしろ嗜みとして堂々と使っていただきたいと思います。

内容成分と容器にこだわり、決してお安く仕上げることはできませんでした。少しでも販売価格をおさえるためには経費が低いネットでの直接販売しか選択はなかったのです。

ネットのショッピングモールにさえ登録していないので、いろんな方に知っていただくのは難しいと言われています。ですから見ていただいた方ひとりひとりに思いをお伝えできれば幸いです。

お気に召して長く使っていただけるのでしたら、3本セット6本セットとさらに1本あたりの価格をお求めやすく設定しました。

成分を理解されることで、リップとしてだけでなくいろんな用途で日常的にお使いいただけると嬉しいです。

 

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